お子さんの偏食で困っていませんか…?

子育て中の親御さんにとって、子どもの偏食は共通の悩みではないでしょうか。
「どうしてうちの子は野菜を食べてくれないんだろう」「栄養が偏って成長に影響が出たらどうしよう」と不安になりますよね。
お子さんに無理に食べさせるのではなく、親御さんのプレッシャーを少し緩めてみましょう。
管理栄養士としておすすめするのは、「今、最低限摂取できている栄養素は何か」、「成長に必須の栄養素をどう補うか」に注目するアプローチです。
お子さんに好き嫌いが多いと、鉄分(疲れやすさ、集中力)、カルシウム(骨の成長、精神安定)、食物繊維(腸内環境)といった成長に不可欠な栄養素が不足しやすくなります。
これらの重要栄養素は、食べ方や組み合わせを工夫することで、苦手な食材を避けながらも効率よく補えます。
鉄を補うには、吸収率の高いヘム鉄(赤身の肉、魚など)を優先しましょう。レバーが苦手なら無理に食べなくても大丈夫です。
鉄分の吸収をさらに高めるには、ひじきやほうれん草などの植物性の鉄を摂る際に、ビタミンC(パプリカ、ブロッコリーなど)やたんぱく質(肉、魚、卵など)と組み合わせる工夫が特に有効です。
カルシウムは、牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚(ふりかけでも可)など、吸収率の高い乳製品で毎日コンスタントに補いましょう。
食物繊維は、さつまいも、バナナ、海藻、きのこ類などに含まれます。海藻が苦手なら、代わりに毎朝バナナやきな粉を食べるなど、他の食品で代用すればOKです。
また、食卓に並ぶまでのプロセスに子どもも一緒に参加してもらうことも大切です。
子どもと一緒に買い物に出かけて、どれが食べたいか、何を作ってほしいか会話をしながら食べ物に触れ合うこと、料理のお手伝い(ちぎる、混ぜる、盛り付けるなど)簡単なことを一緒に体験することで、自分で関わった食べ物に愛着が湧き、「一口だけ試してみようかな」という気持ちにつながります。
うちの子どもの例でも、「ほうれん草の和え物は食べないけれど、納豆と和えたら食べたり」、「小松菜は食べないけどバナナとスムージーにしたら飲めたり」、「ひじきの煮物にこんにゃくが入ればバク食いしたり」…と、味付けや食感を変えることで食べられるようになるケースはたくさんあります。
食事は、栄養を摂るだけでなく、親子のコミュニケーションを楽しむ時間にすることが何より大切です。
会話も楽しみながら、栄養バランスのとれた食事がとれるといいですね!